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『ファーザーズ・トラップ 禁断の家族』( - きんだんのかぞく、''Veljekset'')は2011年のフィンランドのコメディ映画。 ロシアの文豪ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』をモチーフに父親と3人の息子の再会をユーモラスに描いた作品である。 日本では劇場未公開だが、2014年1月11日にWOWOWで放送された〔。 原題の「Veljekset」はフィンランド語で「兄弟」の意味で、英題は直訳の『''Brothers''』である。 == ストーリー == 資産家のパーヴォには母親の異なる3人の息子がいる。堅物の次男トルスティは召使いのようにこき使われてパーヴォの身の回りの世話をさせられている。家を出ていた道楽者の三男ミティヤは映画の仕事の失敗で実家に戻って来ている。そんなミティヤはカティヤという婚約者がいながら、レストランで働くロシア人女性ライサに夢中で、そのライサを好色なパーヴォと取り合っているというありさまである。 パーヴォの70歳の誕生日に、長男イヴァルが25年ぶりに帰って来る。イヴァルをはじめ、息子たち3人は自分の母親に対するパーヴォの酷い仕打ちからパーヴォを憎んでいるが、パーヴォは無邪気にイヴァルとの再会を喜ぶ。イヴァルはトルスティとミティヤからそれぞれ現在の状況を聞き、2人がどちらもパーヴォの遺産を狙っていることを知る。3兄弟それぞれが複雑な想いを抱く中、パーヴォの誕生日を祝う席がもうけられ、家族同然の友人である牧師のヴァルデマルをはじめ、ライサやカティヤもやって来る。祝いの席でパーヴォがライサと再婚すると宣言すると、ミティヤは激しく怒り出す。しばらくして、ようやくその場が落ち着いて来たところで、今度はイヴァルが母親たちに対する仕打ちについてパーヴォを厳しく責め立てる。するとパーヴォは心臓発作を起こす。トルスティは自分とパーヴォだけを残して他の者を外に出すと、パーヴォの耳元で「そのまま死ね」とささやくが、実はパーヴォは心臓発作を起こしたふりをしていただけだった。パーヴォに嘲笑されたトルスティはてんかんの発作を起こしてしまう。 一方、イヴァルはカティヤからミティヤとのこれまでの経緯を聞かされる。25年前、イヴァルは愛するカティヤがミティヤを選んだことで故郷を後にしていたのだが、実は見ず知らずの男にレイプされて妊娠したカティヤを救うためにミティヤが全てを知った上で自分の子だとしていたのだ。イヴァルはミティヤに対するわだかまりを解く。そして、ミティヤがパーヴォの財産を目当てにしていると嘆くイヴァルに、カティヤは銀行の支店長をしている父親から聞いた話として、パーヴォが実質的に破産状態にあると告げる。これで気が楽になったと言うイヴァルはミティヤにその事実を教える。すると、ミティヤは怒り出し、銃を持ってパーヴォのもとに向かうが、目の前にいたヴァルデマルを殴り倒すと、正気を取り戻してライサと逃げ出す。そこにトルスティが現れ、パーヴォを殺してしまう。家の中からうめき声がするのを聞いたイヴァルが家に入ると、そこにはパーヴォの死体が横たわっていた。ミティヤの犯行と思ったイヴァルがミティヤに問い質すと、ミティヤは脅しただけと言う。父親が死んだことを知り、慌てて父親のもとに向かうミティヤの姿に、イヴァルは殺したのがトルスティだと気付く。イヴァルがトルスティの部屋にやって来ると、落ち着いた様子のトルスティは父親を殺して晴れやかな気持ちになっているとしながらも、ミティヤが疑われるはずで自分は発作のせいでずっと部屋で横になっていたと証言すると言う。また、イヴァルの「人間の命には虫ほどの価値もない」との言葉が犯行の後押しになったと言う。その姿にイヴァルは何も言えない。 イヴァルが家の外に出ると、カティヤが小鳥の死体を見つけていた。イヴァルはカティヤと2人で庭に小鳥の死体を埋葬する。そこにミティヤとライサが現れる。そこではじめてイヴァルは「警察を呼ばなくては」と言う。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ファーザーズ・トラップ 禁断の家族」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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